「これってモラハラ?」と悩んでいませんか?
3つ以上当てはまる方へ。 それはモラハラ(モラル・ハラスメント)の可能性が高いです。
この記事は、カウンセリング実績4,000件超の モラハラ・恋愛依存・愛着問題専門カウンセラーがモラハラの特徴・モラハラの心理や回復法について解説します。
【この記事でわかること】
✓モラハラの特徴30項目(詳細診断)
✓モラハラ加害者の心理
✓モラハラ被害者の心理
✓なぜモラハラから抜け出せないのか
✓心身への影響
✓後遺症の症状と回復法
✓具体的な対処法
✓実際の相談事例
モラハラ加害者は巧妙な言葉や態度で相手をコントロールし、自分の非を認めません。そのため、被害者は問題に気づきにくく、長期間苦しむケースが多いです。
少しでもおかしいなと思ったら、ぜひ最後まで読んでみてください。
あなたの状況を客観的に理解でき、どうしたらいいのか状況の整理ができます。
【これまでの心理セッションを通じて感じてきたこと】
これまで4,000件以上の相談を受けてきて、いつも思うことがあります。
「気のせいかも知れませんが…」
「私の我慢が足りないだけかも…」
そういいながら相談に来られる方ほど、
実は深刻なモラハラ被害を受けている傾向があります。
あなたが「苦しい」と感じているなら、それは決して「気のせい」ではありません。
その感覚をどうか否定しないでください。
気付くことが最初の一歩です。
一緒に、あなたを取り戻していきましょう。
モラハラとは?心理的支配の仕組み
モラハラとは、「モラル・ハラスメント」の略で言葉や態度による精神的な暴力のことです。
身体的な暴力(DV)とは異なり、殴る・蹴るといった目に見える傷はありません。直接的な身体的危害を伴わないため、周囲から気づかれにくい特徴があります。
しかし、心に深い傷を負わせるという点では、身体的暴力と同等か、それ以上に深刻な影響を与えます。
特に、夫婦関係・恋愛関係で発生しやすく、被害者が「自分が悪い」と思い込んでしまうケースが多いです。
性的な嫌がらせを「セクシャル・ハラスメント」、職場などでおこる権力的な嫌がらせを「パワー・ハラスメント」などと呼び、様々な種類の「ハラスメント」があります。
ご相談にいらっしゃる方の多くが、夫や彼氏のモラハラについてお話されますが、女性だけがモラハラされる側かといえば、そうではなく、最近では男性側からのモラハラ相談も増えています。
※このページにたどりついてくださった男性の方は、男女を逆にして読んでいただけたらと思います。
モラハラの特徴
言葉による攻撃
- 人格否定(「お前はダメな人間だ」「誰もお前なんか必要としていない」)
- 能力の否定(「何もできないくせに」「お前は無能だ」)
- 存在の否定(「お前なんかいない方がマシ」「消えてくれ」)
態度による攻撃
- 無視(数日から数週間、口をきかない)
- 威圧的な態度(睨む、舌打ち、ため息)
- 物を投げる、大きな音を立てる
支配とコントロール
- 行動の制限(外出、友人関係、仕事)
- 経済的支配(生活費を渡さない、お金の使い道を細かく監視)
- 情報の遮断(スマホチェック、交友関係への干渉)
なぜ、モラハラは気づきにくいのか|5つの心理的罠
モラハラの最も恐ろしい点は、被害者自身が「これはモラハラだ」と気づけないことです。
気付きにくいのには、理由があります。
1.徐々に進行する(ゆでガエル現象)
最初はとても優しい人だった
多くのモラハラ関係は、交際初期や結婚当初は非常に良好です。相手は優しく、頼りがいがあり、「この人となら幸せになれる」と思える存在です。
しかし、結婚や妊娠など「離れにくい状況」になった途端に豹変するケースが非常に多いのです。
段階的にエスカレートする
モラハラは急に始まるのではなく、段階的に悪化していきます
- 初期:小さな批判や皮肉から始まる
- 「そういう服、似合わないよね」
- 「それ、ちょっと違うんじゃない?」
- 中期:批判の頻度と強度が増す
- 「お前って本当にセンスないよね」
- 「何やってもダメだな」
- 後期:人格否定や支配が当たり前になる
- 「お前は無能だ」
- 「俺がいなきゃ何もできないくせに」
このように徐々に進行するため、「これくらい普通かも」「どこの夫婦にもあること」と感覚が麻痺してしまいます。
これを心理学では「ゆでガエル現象」と呼びます。カエルを熱湯に入れると飛び出しますが、水から徐々に温めると気づかずに茹で上がってしまう——モラハラもまさにこの状態です。
2.愛情と恐怖が混在する(間欠的強化)
「優しい時」と「冷たい時」が交互に来る
モラハラの特徴的なパターンとして、優しい時期と攻撃的な時期が交互に訪れることがあります。
①ハネムーン期(優しい時期)
「ごめん、もう二度としない」
「お前のことが大事なんだ」
プレゼントをくれたり、デートに誘ったり
↓
②緊張期(ピリピリした時期)
些細なことでイライラ
機嫌が悪く、地雷を踏まないように気を遣う
↓
③爆発期(攻撃的な時期)
暴言、無視、威圧的な態度
「お前が悪い」と責め立てる
↓
①に戻る(謝罪・優しくなる)
このパターンは心理学で「間欠的強化」と呼ばれ、非常に強力な中毒性があります。
ギャンブルがやめられないのと同じメカニズムで、「次こそは優しくしてくれる」という期待が生まれ、たまに優しくされると、過剰に感謝してしまい、「本当は優しい人なんだ」と信じたくなってしまうのです。
このサイクルにハマってしまうと、被害者は「悪いのは私だ」「私がもっと頑張れば、相手は変わってくれる」と思い込んでしまいます。
しかし重要なことは、健全な関係では、このようなサイクルは存在しないということです。
モラハラのサイクルについて詳しくはこちら
▶【診断チェックつき】モラハラと共依存の関係|なぜ別れられない?抜け出す5つのステップと事例
3.外面がいい
モラハラ加害者の多くは、職場や友人の前では、非常に良い人であり魅力であることも多いです。
- 社交的で人あたりがいい
- 仕事が出来る、頼りになる
- 気配りが出来る
- いい夫、いい父親を演じる
一方で、家では、
- 冷たく威圧的
- 些細なことで怒る
- 妻を見下す
- 無視や暴言
全く別人なのではないかという二面性に振り回されてしまう人も少なくありません。
このような二面性のせいで、
- 周囲に理解されない
- 相談しても「まさかあの人が」「あなたの勘違いじゃない?」と信じてもらえません。
- 被害者が孤立する
- 「誰もわかってくれない」という孤立感が深まります。
- 自分を疑い始める
- 「私がおかしいのかも」「私の見方が間違っているのかも」と自分を責めるようになります。
【実際の相談例】
「夫は外ではとても評判が良く、職場でも慕われています。 友人や親戚も『良い旦那さんね』と言います。
でも家では別人です。私が何を言っても否定され、『お前は何も分かっていない』『お前が悪い』と責められます。 周りに相談しても信じてもらえず、私がおかしいのかと 思うようになりました。」
あなたは、このような悩みにハマっていませんか?
周りの声より、自分の感じていることを大切にしてくださいね。
4.自己否定を植え付けられられる
「お前がおかしい」と思い込まされる
モラハラ加害者は、巧妙に被害者の現実認識を歪めてきます。これを「ガスライティング」といいます。
【ガスライティング】の具体例
- 事実の否定
- そんなこと言ってない、お前の勘違いだ。
- 責任転嫁
- 「お前が悪い」「お前が怒らせた」
- 感情の否定
- 「そんなことで傷つくお前がおかしい」
- 「被害妄想だ」「大げさだ」
- 現実の歪曲(わいきょく)
- 「お前のための思って言ってるんだ」
- 「普通の家庭ではこれが当たり前だ」
このような言動を繰り返されることで、
- 自分の記憶や判断を信じられなくなる
- 「私の感じ方が間違っているのかも」と思うようになる
- 相手の言うことを疑わなくなる
- 自己否定感が強まる
このような弊害がおこります。
被害者の典型的な思考パターン
「私がもっとちゃんとしていいれば…」
「私が気にしすぎなのかも…」
「私の我慢が足りないだけ…」
「私がダメな妻だから…」
感覚や判断を否定され続けることで、自分は間違っているという思考が強くなっていきます。
5.愛着の問題(見捨てられ不安)
見捨てられたくないという深い不安
モラハラ被害者の多くが、不安型という愛着パターンを持っています。
不安型愛着の特徴
- 見捨てられることへの強い恐怖
- 相手に嫌われることが怖い
- 自分より相手を優先してしまう
- 自分には価値がないという思い込み
なぜモラハラから抜け出せないのか
1. 相手の言葉を真に受ける
「お前なんて誰も相手にしない」
「俺がいなきゃお前は生きていけない」
→ この人を失ったら、本当に一人になってしまう」と恐怖を感じる
2.過剰に努力してしまう
「私がもっと頑張れば、認めてもらえる」
「私が良い妻になれば、優しくしてもらえる」
→ どんなに頑張っても、決して満たされない
3.離れることを選択できない
理不尽な扱いを受けていても、「見捨てられるくらいなら、このまま我慢しう」 と関係を続けてしまう
愛着の問題はどこから来るのか
多くの場合、幼少期の親子関係が影響しています。
- 親から十分な愛情を受けられなかった
- 親の機嫌を伺いながら育った
- 「良い子」でいないと愛されないと学んだ
- 条件付きの愛情しか知らない
愛着の問題について詳しくはこちら▼
▶【診断チェック付】見捨てられ不安の治し方|恋愛依存を克服する7つのステップ
夫婦喧嘩とモラハラの違い
単なる夫婦喧嘩なのか、モラハラなのか。
個人の受け取り方の違いもあるので、一概に○○だったら、モラハラであると言い切れるものではありません。
ですが、判断のヒントとして、これまで多くのモラハラ相談に乗ってきた経験から言えることは、
モラハラ環境にある方は、”喧嘩”ではなく、一方的に責められ続けるということです。
喧嘩というのは、お互いに対等な関係でありながらも、ぶつかってしまった状態と言えると思います。
人と人ですから時に喧嘩をするようなこともあるでしょう。
その時に、お互いに対等に言い合えているのか、威圧的、支配的な態度で責められ続けているのかというのは大きな違いではないかと思います。
また、健全な夫婦関係(恋人関係も同じですが)であれば、よっぽど日常的に怒鳴り合うということは、おこらないと思ってください。
通常は、怒鳴るまでいかず、伝え合う、話し合うということが大人であれば出来るはずです。
それが日常的に、一方的もしくはお互いに怒鳴り合わなければならない状況というのは、例えモラハラでなくても苦しい関係性だと思います。
そこに、苦しさや辛さを感じるのは当然のことです。
以下の質問に答えてみてください
- 相手と対等に話し合えますか?
- 相手が怖いと感じますか?
- いつも自分が謝っていますか?
- 人格を否定されますか?
- 理不尽な理由で怒られますか?
- ほぼ毎日緊張していますか?
3つ以上当てはまる場合、それは単なる夫婦喧嘩ではなく、モラハラかも知れません。
「どこの夫婦にもあること」という誤解
よく聞かれるのが、「でも、どこの家庭でも喧嘩くらいあるよね?」という言葉です。
確かに、どの夫婦にも喧嘩はあります。しかし、
- 日常的に怒鳴られる
- 人格を否定される
- 恐怖を感じる
- 自分を責め続ける
これらは、どこの夫婦にもあることではありません。
健全な関係では、
- お互いを尊重する
- 対等に話し合える
- 相手を恐れない
- 安心して意見が言える
- 自分らしくいられる
もしこれらが欠けているなら、それは健全な関係とは言えません。
モラハラ加害者の心理と特徴
なぜモラハラをしてしまうのか
モラハラ加害者の内面には、以下のような心理が隠れています。
1. 深い劣等感と無力感
モラハラ加害者は、表面的には、「自信があるように見える」「社交的で魅力的」な人も多いのですが、実は、内面では「自分には価値がない」「上でいないと潰れてしまう」というような深い劣等感を抱えています。
この劣等感から他者を支配することで 自分の価値を確認しようとする、他人を見下して支配していないと、安心できないという劣等感を持っています。
2. 愛着の問題
幼少期に親から適切な愛情を受けられなかった、過干渉またはネグレクト、親自身がモラハラ的だった環境でそだつと、健全な人間関係の作り方を学べません。
親の模範で、モラハラになってしまうケース、またはモラハラ被害者になってしまうケースがあります。
3. 支配欲の裏側
支配行動の裏には、「見捨てられたくない」「コントロールできないと不安」 「相手が自分から離れる恐怖」などの歪んだ形で相手の愛情を繋ぎとめようとする心理が隠れていることがあります。
重要なポイント
加害者の心理を理解することは、「なぜ自分が標的になったのか」「なぜ抜け出せないのか」を理解し、自分を責めることをやめ、今後の自分の人生を選ぶためです。
モラハラ加害者の行動パターン
モラハラ加害者には、上記のような心理から共通する行動パターンもみられます。
以下のような行動にハマってしまうと、被害者は自分を責めるようになり、洗脳が強化されていきます。
抜け出すきっかけとして、知ってください。
他人をコントロールしようとする
「俺の言う通りにしろ」「お前は間違えている」と頭ごなしに否定し、相手の行動や考えを制限し、支配してきます。
自分の非を絶対に認めない
「お前が悪い」「俺は間違っていない」と言い張り、どんな状況であっても、全てはお前のせいだとして、話を捻じ曲げてしまいます。
相手を精神的に追い詰める言動をする
侮辱、無視、ため息、見下す態度で、間接的に精神的なダメージを与えてきます。
二面性がある(外面がいい)
外では優しく、人当たりもよく、周りからの評価も高いという人も多いです。
家の中や被害者と2人きりの時にだけ豹変するので、被害者は自分のせいなのではないか?と自分を責めてしまいます。
また、周囲に相談して「まさかあの人が」と信じてもらえないということも多いです。
威圧的な態度をとる
大声で怒鳴る、物に当たる、無言の圧力をかけるなど、威圧的な態度で被害者に恐怖を与えます。
嘘をつき、被害者を混乱させる
「そんなこと言ってない」「お前の勘違いだ」
などとして、自分の都合のよいように事実を捻じ曲げて被害者を疑心暗鬼にさせます。
このような心理的特徴が起因して、日々のモラハラ行動へと発展していきます。
モラハラの典型的な行動的特徴
- 間違いや失敗を人のせいにして責め立てる
- 気に食わないことがあれば無視する
- 大声で怒鳴ったり、脅すような発言をする
- 平気で嘘をつく
- 人格否定をする
- わざとらしく、ため息をつく
- 見下した態度や威圧的な態度をとる
- 嫉妬や束縛が激しい
こういったことが、日常的に繰り返される環境にいると、相手に対して、恐怖心が強くなっていきます。
これまで、明るい性格だったという人でも、次第に相手の顔色を伺うようになり、びくびくする生活になってしまいます。
長期間にわたるモラハラは心身への深刻な影響を及ぼすため、早めの対応が重要です。長期化すればするほど、心身への負担は大きくなりますし、我慢を重ねてしまったことで、精神疾患を患ってしまう方もいらっしゃいます。
上記のようなことは、されてもいいことでは決してありませんので、「どこの家庭でもあること」などと、我慢を重ねないようにしてくださいね。
なぜモラハラからぬけだせないのか?(被害者心理)
抜け出せない3つの理由
理由1:愛情と恐怖の混在
モラハラ関係の特徴として、普段は冷たい、時々優しいというのがあります。
これは、ご褒美と罰が交互にくる状態で、「次こそは優しくしてくれる」という期待が生まれてしまいます。
これは心理学で「間欠的強化」と呼ばれ、ギャンブルのような中毒性があり、抜け出せなくなってしまいます。
理由2:自己否定感の増大
長期間のモラハラで、「私が悪い」という思い込みが強くなると、自己肯定感が低下していきます。
「自分には価値がない」「こんな扱いを受けて当然」と感じてしまい、今の状況がおかしいと思えなかったり、抜けだす気力がなくなってしまいます。
理由3:愛着の問題
被害者の多くが持つ特徴に「見捨てられ不安が強い」というのがあります。
根底に見捨てられ不安があると、「見捨てられたくない」という気持ちから、過剰に相手を優先してしまったり、「自分さえ我慢すれば」という思考から我慢を重ねてしまいます。
詳しくはこちら▼
【診断チェック付】見捨てられ不安の治し方|恋愛依存を克服する7つのステップ
【無料診断】モラハラの特徴30項目チェックリスト
30項目で徹底診断。 あなたの関係をチェックしてみましょう。
Part 1:言葉による特徴(10項目)
Part 2:態度・行動による特徴(10項目)
Part 3:支配・コントロールの特徴(5項目)
Part 4:心理的な特徴(5項目)
診断結果
0-10個:軽度のモラハラ
注意が必要です。辛い時には専門家に相談を検討してください。
11-20個:中程度のモラハラ
心身共に辛い状態だと思います。無理せず専門家のサポートを受けることも検討してください。
21-30個:重度のモラハラ
心身ともに疲弊している状態が続いていると思います。一人で我慢せず、専門家のサポートを受けることを検討してください。
カウンセラーからのメッセージ

チェックリストに当てはまらなくても、あなたが「苦しい」と感じているなら、それ自体が重要なサインです。
これまで4,000件以上の相談を受けてきましたが、「気にしすぎかも」と相談に来られる方ほど、深刻なモラハラ被害を受けている傾向があります。自分の感覚を信じてくださいね。
モラハラ環境がもたらす心身への影響
モラハラは「目に見えない暴力」です。しかし、心に与える影響は、身体的暴力と同等か、それ以上に深刻です。
精神的な影響
自己肯定感の低下
どのようにおこるのか
日々「お前はダメだ」「無能だ」「価値がない」と言われ続けることで、自分で自分を否定するようになります。
具体的な症状
- 私には何も出来ないという思い込み
- 新しいことに挑戦出来ない
- 自分で決断出来ない
- 常に誰かの許可を求める
- 「私なんて…」が口癖になる
日常生活への影響
- 服を選べない(「似合わない」と言われそう)
- 友人と会えない(「許可をもらわなきゃ」)
- 仕事で意見が言えない
- 自分の意見に自信が持てない
常に緊張し、怯えている状態
モラハラ環境では、常に相手の機嫌を伺い、地雷を踏まないように神経を張り詰めている状態が続きます。
具体的な症状
- 家のドアが開く音にビクッとする
- 相手の足音で緊張する
- 常に顔色を伺っている
- 何をするにも「怒られないか」と考える
- リラックスできない
身体的反応
- 肩や首がいつも凝っている
- 呼吸が浅い
- 常に心拍数が高い
- 身体が強張っている
抑うつ状態・うつ病
長期間のモラハラは、心のエネルギーを奪い続けます。心が消耗し、抑うつ状態やうつ病になってしまう方もいらっしゃいます。
- 朝起きられない
- 何もしたくない
- 楽しいと感じられない
- 感情が麻痺している
- 生きている意味を感じられない
など、心あたりがあり、辛い方は、医療機関を受診してください。
不安障害・パニック障害
常に不安で落ち着かない状態になってしまう方もいます。
- 漠然とした不安感が常にある
- 突然パニックになる
- 動機、息苦しさ
- 「何か悪いことが起こる」という予期不安
PTSD(心的外傷後ストレス障害)
モラハラも、身体的暴力と同様にPTSDを引き起こすことがあります。
- フラッシュバック
- 悪夢を見る
- 似たような状況で強い恐怖を感じる
- 過覚醒状態が続く
身体的な影響
精神的ストレスは、身体的症状としても現れます。
慢性的な頭痛・肩こり
緊張状態が続くことで、筋肉が常に強張り、頭痛や肩こりが慢性化します。
胃腸の問題
- 胃痛、胃潰瘍
- 過敏性腸症候群
- 食欲不振または過食
睡眠障害
- なかなか眠れない
- 何度も目が覚める
- 悪夢を見る
- 早朝覚醒
- 眠っても疲れが取れない
自律神経の乱れ
- 動機
- めまい
- 手足の冷え
- 多汗
- 息苦しさ
免疫力の低下
- 風邪をひきやすい
- 体調を崩しやすい
- 治りにくい
認知機能への影響
判断力の低下
- 何が正しいのかわからなくなる
- 優先順位が付けられない
- 「これは異常だ」と認識出来ない
記憶力の低下
- 物忘れが増える
- 集中できない
- 仕事でミスが増える
解離症状
- 感情が麻痺する
- 現実感がない
- ぼーっととしている時間が増える
対人関係への影響
人を信じられなくなる
「また裏切られるのでは」「また傷つけられるのでは」
という恐怖から、人との関係を避けるようになります。
孤立する
- 友人と会わなくなる
- 相談出来ない
- 一人で抱え込む
- 助けを求められない
境界線がわからなくなる
- 何が普通で何が異常かわからない
- どこまで我慢すべきかわからない
- 自分の感覚が信じられない
これまでのご相談事例

夫とは家庭内別居状態で、私が息をひそめて生活している感じです。
少しでも機嫌を損ねてしまうと、物凄い勢いで怒ったり、怒鳴ったりするので、まるで腫れ物に触るような気持ちで生活しています。
出来れば別居して離れたいのですが、そんなことをしたらどんな仕返しが待っているかも怖いです。

彼とは職場の出会いで付き合い始めたのですが、初めはとても優しかったのに、付き合いが深まるにつれて、私が職場で他の男性と話すだけでも後から物凄く責められます。仕事上必要な会話をしただけなのにです。
私は仕事が好きで楽しく働いていたのですが、彼と付き合い始めてからは、彼よりも活躍してしまうと機嫌が悪くなって責められるし、他の職場の人との交流も彼の機嫌を伺ってしまっていつの間にか制限をかけてしまうようになりました。
気が付けば、好きだった仕事も楽しくできなくなって、とにかく彼の機嫌に振り回されて、消耗ばかりしています。

モラハラ夫と別れることが出来たのですが、これまでお付き合いしてきた方がずっとモラハラな人ばかりで、今度こそはと思って結婚までした相手だったのに、またモラハラになってしまって、ショックを受けています。
後遺症でもう男性とお付き合いするのも怖くなってしまって、、、
後遺症を改善して、今度こそモラハラでない人と結婚出来るようになりたいです。
モラハラの後遺症と回復法(カウンセラー視点)
モラハラ後遺症の5つの症状
症状1:自己否定感・無価値感
- 「自分には価値がない」
- 「何をやってもダメ」
- 深い自己否定を感じる
症状2:常に緊張している
- 声をかけられるとびくっとする
- 常に誰かに怒られる気がする
- 身体がこわばっている
症状3:感情が分からなくなる
- 泣けない、怒れない
- 自分が何を感じているか分からない
- 感情が麻痺している
症状4:人を信じられない
- 「また裏切られる」
- 「どうせ誰も理解してくれない」
- 」深い不信感を感じる
症状5:同じパターンを繰り返す
- また同じようなモラハラ男を好きになる
- 「今度こそ」と思ってもまた同じ
- 反復強迫
反復強迫について詳しくはこちら▼
なぜまた同じ恋愛を繰り返してしまうのか? 繰り返す恋愛パターンの原因と解決法【完全ガイド】
後遺症からの回復4ステップ
ステップ1:安全な環境の確保
- 物理的に距離を取る
- 別居または離婚
- 安心できる場所を確保
モラハラ=離婚しなければならないということはありません。
そういう選択をする前に、やれるだけのことはやってみたいという方もいらっしゃいますし、実際のクライアントさんの中にも、関係修復をされて楽しい夫婦生活を取り戻したかたもいらっしゃいます。
ただし、心身ともに、危険な状態にあるという方は、一度距離を置く選択も必要かも知れません。
また、安心できる場所の確保は、物理的な場所だけでなく、心理的安全基地の確保も重要です。
カウンセリングでの継続的なサポートがここにあたります。
いつでも話を聞いてくれる人がいる、いつでも見方で居てくれる人がいるという安心感から、自分を取り戻す作業、相手と向き合うことに取り組んでいけるようになります。
ステップ2:構造的理解
- なぜこうなったのか理解する
- 自分は悪くなかったと知る
- モラハラの仕組みを学ぶ
モラハラ被害者さんは、過剰に自分を責めてしまう人が多いです。仕組みを理解して、その仕組みにハマっていただけなんだと知ることで、自分を責めることから一歩抜け出せるようになります。
ステップ3:自己肯定感の回復
- 自分の感情を否定しない
- 「私はどうしたいか」を大切にする
- 日々の小さな選択を自分で決める
モラハラ被害者さんにとって、自分を取り戻すというのは、とても需要なステップです。
相手ありきで、相手の求めることに応えてきた人生から卒業するために、自分で決められる人になりましょう。
ステップ4:新しい関係性の構築
- 安心できる人間関係とは何か学ぶ
- 健全な境界線を引く
- 同じパターンを繰り返さない
モラハラ環境から抜け出したら、二度と繰り返さないために、新しい関係性の構築について知っていきましょう。せっかく抜け出したのに、モラハラ関係をまた別の人と繰り返してしまうというご相談もよくいただきます。
もう二度と繰り返さないためには、根本解決と、別れたあとのケアが大切です。
モラハラ関係から抜け出すために
モラハラ環境にいると、「相手が変われば状況も良くなるかもしれない」と期待してしまうことがあります。しかし、モラハラの根本的な解決には相手の深い内面の問題が関係しており、被害者自身が努力しても解消できるものではありません
以下の記事では、さらに問題別、状況別に詳しく解説しています。
📑モラハラ関係から別れられない原因とその対処法-苦しい恋愛なのに別れられない理由-
モラハラの子供への影響は?
モラハラ夫との離婚を考える方のほとんどが、子供への影響を心配されています。
離婚を決断出来ない理由として、
「父親が居なくなったら寂しいのではないか。」
「子供に可哀想な思いをさせるのではないか。」
という思いを持つ方は多くいらっしゃいます。
ここで1つお伝えしたいのが、
そのモラハラを見て育つことの悪影響です。
また、その状況でお母さんが苦しんでいるという姿を見るのも、子供にとってはとても苦しいことです。
これまでサポートしてきたクライアントさんの例ではありますが、
お子さんのいらっしゃる方で、サポートをして離婚をされた方は多くいらっしゃいますが、
どなたも離婚をしたことを後悔されていません。
むしろ、お子さんと自由にのびのびと暮らせるようになって、笑顔が増えたとご報告をいただきます。
もちろん、絶対の正解はありません。
ただ、こういったことで悩んでいる方は、父親が居なくなってしまうことのデメリットばかりに目が言ってしまいますが、
どんなことも必ずメリットデメリット両方ありますので、両方をしっかりと見た上で考えていきたいですね。
モラハラとは?:まとめ
モラハラは、一見すると些細な問題のように見えるかもしれませんが、放置すると心身に大きな負担を与える深刻な問題です。苦しいと感じたら、その感情にフタをせず、自分を大切にする選択をしてください。
また、相談をすること自体に迷ってしまう方も多いようですが、いつまでも問題として抱えているよりもプロの力を借りることで、早く解決できることは沢山あります。より安心できる生活環境を手に入れることで、これまで失っていたものの大きさに気づくはずです。
さらに詳しい情報や具体的な解決方法については、以下の記事も合わせてご覧ください。
📑モラハラ関係から別れられない原因とその対処法-苦しい恋愛なのに別れられない理由-
よくある質問|モラハラの特徴について
Q1. モラハラの特徴で最も多いものは?
A. カウンセリング実績から見ると、最も多い特徴は以下の3つです。
1.自分の非を認めない:「お前が悪い」と全て人のせい
2.二面性がある:外では優しく、家では豹変
3.精神的に追い詰める:無視、ため息、見下す態度
特に「二面性」は、被害者が周りに理解されにくい大きな原因になっています。
Q2. 弁護士とカウンセラー、どちらに相談すべき?
A. 状況によって使い分けをおすすめします。
弁護士に相談すべき場合
- 離婚を具体的に考えている
- 慰謝料を請求したい
- 法的な手続きが必要
カウンセラーに相談すべき場合
- モラハラか判断したい
- 心理的なケアが必要
- 後遺症で苦しんでいる
- 同じパターンを繰り返している
- 抜け出せない理由を知りたい
時々、弁護士の相談にいったけれど、前に進めなかったというご相談もいただきます。弁護士さんは、あなたの心のケアをしてくれる場所ではありません。具体的に話を前に進めたいことが決まっているのであれば、強い味方になってくれ、法律的な面から状況を前に進めるサポートをしてくれます。
ですが、「どうしたらいいかわからない」迷っている状態では、最後の決断をするのはあなたです。
前に進める勇気がでない、どうしたいいか迷っている時には、カウンセラーにご相談ください。
Q3. チェックリストに当てはまらないけど苦しいです
A. チェックリストより大切なのは、あなたの「苦しい」という感覚です。
これまで4,000件以上の相談を受けてきて わかったことは、「チェックリストに当てはまらない」 「気にしすぎかも」 と言う方ほど、 深刻なモラハラ被害を受けている傾向があります。
なぜなら、モラハラは、巧妙で分かりにくい、被害者に自分を責めさせることが特徴だからです。あなたの感覚を信じてください。





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