モラハラがもたらす共依存と後遺症とは?改善するための3つのステップ
モラハラ関係から抜け出したいと思いながらも、抜け出せずに我慢を続けていませんか?
モラハラ環境の中で受ける影響というのは、思っている以上に沢山あります。
傷ついた自尊心や、自己肯定感、失ってしまった自信を取り戻していくには、時間がかかります。
”今”だけの我慢のつもりが、実は、離れてからも、その影響に悩まされるとは、私自身、経験するまでわからなかったことでもあります。
この記事では、私自身の経験、これまでご相談にのってきたクライアントさんの事例を踏まえながら、モラハラの共依存と共依存関係を続けてしまったことによる後遺症についてお話し、改善のために取り組むべき具体的な方法もご紹介します。
モラハラとは?
モラハラとは、「モラル・ハラスメント」の略で、威圧的な言動や行動で相手を精神的に追い詰める行為をいいます。
より詳しい内容は、こちらの記事をご覧ください▼
📝モラハラとは?【モラハラの特徴7選】その特徴、影響、そして対処法を徹底解説
共依存とモラハラの関係性:なぜ離れられないのか
モラハラ加害者とモラハラ被害者の間には、共依存という関係性が作られます。
「別れたくても別れられない」というご相談は実はとても多いです。
「別れたいのに別れてくれない」ではありません、「別れられない」のです。
このような『ある人間関係に過剰に囚われ、離れられない状態』を共依存と言います。
この感覚は、とても特殊な感覚で、全くわからない人にはわからない感覚でもあります。
ですから、悩んでいる本人はとても苦しいのですが、その感覚のわからない周りの人(友人や家族)からは、いつまでうじうじしているんじゃないと諭されてしまったり、愛想をつかされてしまったりということが起こります。
モラハラ加害者と被害者は、共依存関係に陥りやすいといわれています。
モラハラ環境というのは、加害者により被害者の正常な判断力や気力が奪われていく環境なので、洗脳されやすく、モラハラ加害者の言う、
「お前は一人ではやっていけない」「お前はダメな人間だ」
などの言葉に縛られてしまうからです。
以下の記事では、なぜ別れられないのかその原因と対処方について解説してます▼
📝モラハラ関係から別れられない原因とその対処法-苦しい恋愛なのに別れられない理由-
モラハラの後遺症の具体例6選
モラハラ被害者が抱えるモラハラの後遺症は、以下のようなものが挙げられます。
- 精神疾患(鬱、適応障害など)
- 自己肯定感の低下
- 人間不信
- 強い不安感
- 恋愛依存、共依存
- 認知の歪み
精神疾患
我慢を重ねすぎた結果、精神疾患を患ってしまう方は少なくありません。精神疾患になってしまうと、離れた後も病気の治療が長期に渡ることもあります。
出来れば我慢を重ねずに、早めにご相談いただきたいなと思います。
自己肯定感の低下
もともとは、明るく社交的なタイプだったという方でも、長年のモラハラ環境の中で、自己肯定感がどんどん低下し、自信を失って、人間関係も狭くなってしまったり、無力感を感じるという方もいらっしゃいます。
「お前に出来るわけがない。」「お前はダメな人間だ」
こんな言葉を日常的に言われ続けるモラハラ環境では、どんどんその言葉が自分の心の中に刷り込まれていき、セルフイメージも低くなっていきます。
人間不信
「この人もモラハラなんじゃないだろうか?」「この人も、私のことを怒鳴るんじゃないか?」
そんな気持ちで周りの人を見るようになってしまいます。
このような警戒感から、あなたのためを思ってくれている人達にも、無意識に距離を置いてしまったり、人間関係に壁を作ってしまいます。
強い不安感
常に不安感を抱えているという人も少なくありません。
何をしても怒られる、怒鳴られるという環境は、自信を失わせます。
誰かに許可をもらいたくなる、誰かに指示をもらいたくなるという人もいらっしゃいます。
それだけ、これまで支配されて生きてきてしまったということです。
恋愛依存、共依存
恋愛依存や共依存に陥って、相手と離れられず苦しい思いをしている方も多いです。
ご相談にいらっしゃるほとんどの方が、『離れたほうがいいのはわかっているけど離れられない』というものです。
恋愛依存、特に愛着障害の傾向がある人は、「見捨てられ不安」という症状があり、相手から離れることに過剰な不安感が伴ってしまいます。
愛着障害の方は、モラハラの後遺症というだけでなく、もともとその傾向にあった方が多く、これまで何度も苦しい恋愛を繰り返してきたという方も多いです。
こういった方は、なかなか一人で症状の改善は難しい問題でもありますので、一度ご相談に来ていただけたらと思います。
恋愛依存について、詳しくは以下の記事を参考にしてください
恋愛依存とは?|原因・特徴・克服法を徹底解説
認知の歪み
特に、次の恋愛、新しい人間関係を作っていくときに影響してくるのが認知の歪みです。
これまで、否定されて怒鳴られ続けた経験から、「私の意見は受け入れてもらえない」などの思い込みが出来上がり、周りの人とのコミュニケーションが怖くなったり、自分の気持ちや考えを言えなくなったりします。
また、次の恋愛の時に、前の人よりましだから、健全な人であるという間違った判断をしやすいというのもあります。
『怒鳴らないからこの人はいい人、優しい人』という認識は、危ないです。
怒鳴らないのは普通であって、いい人ではないからです。
人の仕組みとして、何かと比較してしか物事を判断できないというのがあります。
これまでマイナスの人と付き合ってきた人は、マイナスを基準に判断してしまうので、『-100』が基準になってしまった場合、『-50』でも、いい人に見えてしまうという弊害があります。
次の恋愛に行く前に、これまでのモラハラ環境で出来上がった認知の歪みを改善していかなくては、前よりはましにはなるかも知れませんが、根本解決には至りません。
これまで、ご相談を受けたクライアントさんの中にも、2回、3回とモラハラ傾向のある人ばかり選んでしまったので、自分が変わらなければならないとセッションを受けに来てくださる方もいらっしゃいます。
モラハラ後遺症改善のために取り組むべきこと
専門家のサポートを受ける
モラハラの後遺症は、トラウマになっている場合も多く、自分一人で解決しようとすると、逆に心の負担が増えてしまうことがあります。
また、取り組むべき方向性を間違えてしまったり、自己肯定感がどうしても下がっている状態なので、うまくいかないことでさらに自分を責めてしまうということもおこりやすいです。
信頼できる専門家のサポートを受けながらゆっくり解消していきましょう。
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境界線を引く練習
モラハラ被害者を受けた人は、他者との境界線を持つことが苦手である人が多いです。
相手の問題を代わりに背負ってしまい、相手が自分でなんとかすべき問題を代わりに解決しようとしてしまいます。
相手にコントロールされ続けた結果、自分の意見や感情を抑える習慣がつき、相手の考えを自分のものとして受け入れてしまうのです。
他者との境界線を明確にし、相手に依存しない生活を練習しましょう。
具体的には、自分一人の時間を持ってみたり、自分の感情を感じていく、他人の問題と自分の問題をわける練習、自分の好き、嫌いを感じる練習をしてみてください。
自己肯定感を回復させる
モラハラ環境では、「お前はダメな人間だ」「何もできない」といった言葉で責められることが多く、被害者は自己肯定感を失っていきます。
失ってしまった自己肯定感を回復させていきましょう。
具体的には、
- 日記をつける:毎日の出来事と感情を書き、自分の感じたことを受け入れて寄り添ってあげましょう。今日できたことや、感謝を書くのもおすすめです。
- 趣味を持つ:自分の好きなことに没頭している時間というのは、自分自信に喜びを与えてくれて、気持ちも元気になります。
- 自己肯定感を高めるワーク:日常生活の中で、どんな自分でも受け入れてあげて、「頑張っているね」など心の中で声を抱えてあげてください。自分で自分を肯定してあげましょう。
まとめ
モラハラがもたらす共依存関係や後遺症は、深刻な影響を及ぼしますが、適切なサポートによって克服することが可能です。
どんな些細なことでも構いません。「もしかして…」と感じている方は、一度ご相談にいらしてください。
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