「なぜかいつも恋愛がうまくいかない…」
「好きなのに苦しい…」
「別れたいのに別れられない」
こんな悩みを抱えていませんか?
もしかしたら、恋愛依存のサインかも知れません。
恋愛依存とは、「恋愛に人生を支配されてしまう状態」。
幼少期の愛着の問題や自己肯定感の低さから、相手に依存することで心の不安を抱えようとする心理が働きます。
この記事では、恋愛依存の原因・特徴・克服法を徹底的に解説します。
心理学的な視点や実際に乗り越えた人の体験談をまじえて、あなたが「恋愛に振り回されない生き方」を見つけるためのヒントをお届けします。
恋愛依存とは?原因と特徴をチェック
- ちょっと連絡が遅いだけで、不安で仕方ない…
- 相手の機嫌が悪いのはすべて自分のせいだと感じてしまう…
- 愛されるために、自己犠牲してしまう…
恋愛依存とは、恋人やパートナーに対して「心の拠り所」以上のものを求めてしまう、強い不安や執着、恐れを感じている状態。
恋愛が生きる上での「すべて」となり、相手なしでは精神的に不安定になるのが特徴です。
恋愛依存の定義とは?
恋愛依存は、心理学的には「対人関係依存(Relationship Addiction)」の一種とされ、主に以下の要素が関係しています。
- 特定の相手との恋愛関係に極度に依存する状態
- 相手がいないと情緒が不安定になる
- 恋愛が人生の中心になり、自己価値を恋愛に左右される
- 過去の恋愛が終わっても、すぐに新しい恋愛を求める
- 理想化と過度な執着、自己犠牲的な愛情を伴う
恋愛依存は、特に愛着スタイル不安型や自己肯定感の低さが関連してきます。
このような症状がある人は要注意!恋愛依存セルフチェックリスト
恋愛依存は、相手との関係が「健全な愛」ではなく、「不安」になってしまうことが特徴です。
以下の項目に3つ以上の場合は、恋愛依存の可能性が高いかもしれません。
恋愛依存セルフチェックリスト
- 相手中心の生活:恋人の予定に合わせ、自分のスケジュールを変更することが多い
- 感情の揺れ動き:相手のLINEが遅いだけで、気持ちが不安定になる
- 自己犠牲的な行動:「嫌われたくない」という理由で無理に耐えてしまう
- 孤独への恐怖:恋人がいない状態が我慢されず、すぐ次の恋愛を探してしまう
- 相手の気持ちに一喜一憂:少し冷たい態度を取られると、「嫌われた?」と不安になる
- 別れたくても別れられない:「もうダメだ」と思っても、しばらくの間が怖くてズルズル関係を続ける
- 恋人の機嫌を常に気にしている:相手が不機嫌だと、「私が悪いのかも」と感じてしまう
例…
デートの約束が急にキャンセルされると、一日中気分が沈んでしまう
相手が忙しいと言うと、「本当は他に好きな人ができたのかも」と疑ってしまう
このような状態が続くと、恋愛が「幸せを感じるもの」ではなく、「不安や執着」になってしまいます。
合わせて読みたい▼
恋愛依存から抜け出したいあなたへ|その原因と解消法を徹底解説
どうして恋愛依存になるのか?3つの主な原因
恋愛依存は、性格の問題ではなく、あなたの幼少期の経験などから、心の傷つきなどの苦しさや寂しさを、相手に尽くしたり支配したりという、不健全な恋愛行動によって埋めようとする行為です。
恋愛依存になってしまう背景には、愛着の問題、自己肯定感の低さ、見捨てられる恐怖の3つが深く関わっています。
幼少期の愛着問題
幼少期に親や保護者との関係が不安定だった場合、愛着に問題を抱え、恋愛依存に陥りやすい傾向があります。
愛着は、愛着スタイルといって4つのスタイルに分類することが出来ます。
【安定型】は、問題がありませんが、【回避型】【不安型】【混乱型】が、愛着に問題を抱えた人の愛着スタイルです。
【安定型】
相手を信頼し、安定した関係性を築くことが出来ます。相手に依存しすぎず、対等な関係性を保つことが出来ます。
【回避型】
人との親密な関係を避け、一人でいることを好みます。感情を表現することが苦手で、自分のことを人に話したがらないという特徴もあります。
【不安型】
不安型は、自分に自信がなく、恋人や友人など周りの人の顔色を常に伺ってしまう。相手から見捨てられるんじゃないかという不安から、見捨てられないための行動をします。
【混乱型】
回避型と不安型が混ざり合って不安定になりやすい愛着スタイルです。
一人で不安を感じ、人と仲良くしたいが、親密になるとストレスを感じて傷ついてしまう、自分でもどうしたらよいかわからず混乱してしまいます。
愛着問題が恋愛に与える影響について詳しくは以下の記事を参考にしてください:
嫌いなのに離れられない『依存的敵対関係』とは?
あなたはどのタイプ?愛着スタイルセルフチェックはこちら▼
自己肯定感の低さ
自分という存在に価値を感じられない状況だと、誰かから認めてもらうことや愛情を得ることで自分の存在価値を感じようとします。
また、自分に自信がないことで、自分の気持ちや考えよりも、相手の言っていることの方を大事にしていまい、相手の言うことを聞いてしまいます。
このような傾向があると
- 相手に尽くしすぎる
- 本当は嫌なのに、断れない
- 浮気されても別れられない
- モラハラにあっても離れられない
ということがおこりやすくなります。
以下の記事で自己肯定感と恋愛依存の関係を詳しく解説しています:
恋愛依存の原因と克服法|依存から自立した恋愛へ
見捨てられる恐怖|別れたいのに別れられない
「見捨てられるのが怖い」という感情は、恋愛依存の方ではよくある症状の1つです。
相手の些細な言動や行動で、少しでも離れていこうとしていると感じる(実際どうかは別として)
と、『見捨てられるんじゃないか』という過剰な不安を感じてしまう状態を「見捨てられ不安」と言います。
見捨てられ不安は、愛着障害の症状の1つでもありますが、こういった問題を抱えている場合、たいてい相手も同じような問題を抱えていて、裏と表でマッチしまいますから、
不安をあおってきたり、あなたを大切に扱わない不健全な相手であったりします。
見捨てられたくないという恐怖が強い人は、相手がどんなにひどい相手であっても、見捨てられる恐怖に比べたら、全ては我慢したほうがマシなのです。
それほど、見捨てられ不安を抱えている人というのは、言葉では言い表せないほど、強い恐怖感と戦っています。
見捨てられる恐怖の克服法についてはこちら:
恋愛が重くなる原因と克服法】見捨てられる恐怖を克服する方法
恋愛依存の影響|そのまま放置するとどうなる?
恋愛依存は心の問題だけでなく、あなたの人間関係全体に大きな影響を与えます。
- 常に恋人のことが気になってしまう
- 何をしていても心が落ち着かない
- 恋愛以外のことが手につかない
このような状態が続くと、友人関係や職場の関係など、その他の人間関係にも大きな影響を及ぼします。
恋愛依存の心理的影響
恋愛依存は相手の存在ありきの自己価値になってしまうので、恋人との関係性に大きく心が揺さぶられてしまいます。
- 不安感の増大:相手に愛されているか常に不安
- ストレスの慢性化: 相手にどう思われるかが気になって緊張状態が続く
- 自己嫌悪が強まる:恋愛がうまくいかないことで自己否定的になる
恋愛中毒状態について脳の考察
恋愛というのは、脳の報酬系ホルモンも大きく関わっています。
恋愛依存の人というのは、過剰に不安な人です。そうするとストレスホルモンである「ノルアドレナリン」が過剰分泌。
相手にしがみつき、一時的な優しさをもらえると、「ドーパミン」「オキシトシン」といった快楽ホルモンが得られます。
この落差が大きいほど、ストレスホルモンと快楽ホルモンが交互に分泌され、その刺激に依存してしまいます。
人間関係への影響
- 友人や家族との関係が疎遠になる
- 仕事や趣味がおろそかになる。
- 恋人との関係に過剰に依存する。
このような状況にある方は、以下の記事も参考にしてください:
恋愛や夫婦関係で、我慢を続けた先で解決してしまうもの
依存的敵対関係
嫌いなのに離れられない「依存的敵対関係」は、恋愛依存の一形態として知られています。
相手に対して、「憎しみ」や「怒り」の感情を抱き、敵対心を持っていながらも、同時に依存もしているので、「離れたいのに離れられない」という葛藤状態を抱えてしまうことになります。
- 「憎しみ」と「執着」が共存する異常な関係
- 「離れたいのに、結局相手を求めてしまう」矛盾
- 「一緒にいるとストレスだけど、離れると不安」
例えば…
「相手のことが嫌なのに、LINEの返信が遅いと不安になる」
「喧嘩ばかりなのに、別れる決断ができない」
「もう無理…と思っても、結局相手を求めてしまう」
このようなチグハグな心理状態が起こります。
依存的敵対関係について、詳しくはこちら:
嫌いなのに離れられない『依存的敵対関係』とは?
恋愛依存を克服するための5つのステップ|無理なく実践できる方法
恋愛依存から抜け出すには、一気に変えようとしないことが大切です。
「やめよう」と決意しても、気づけばまた同じパターンを繰り返してしまうのは、恋愛依存が習慣化しているせいでもあります。
- 焦らず自分のペースで
- 出来ることから少しずつ
- 「恋愛=生きがい」から卒業し、自分らしい人生を取り戻す
無理なく始められる具体的な5つのステップをご紹介します。
恋愛依存の克服には、焦りや無理は禁物です。無理せず出来るところから取り組んでみてください。
ステップ1.恋愛パターンを理解する(自己分析)
恋愛依存を克服するための最初のステップは、「自分がなぜ依存してしまうのか?」を理解することです。
自分に質問してみましょう。
- これまでの恋愛で、どんな時に依存していましたか?
- 恋人との関係性の中で、どんな時に過剰な不安もしくは怒りがわきますか?
- 恋愛している時の一日の時間の使い方を振り返ってみましょう
- 「見捨てられる」という感覚を感じたことはありますか?
過去の恋愛パターンを振り返ることで、自分にとっての依存パターンを見つけてみましょう。
自分の愛着スタイルについても、理解しておきましょう。愛着スタイル診断はLINEで受け取れます。
🎁愛着スタイルセルフチェックリストはこちら▼
ステップ2.自分を大切にする習慣を作る
恋愛だけが自分の充実感や幸福感を満たす手段になってしまうと恋愛依存になります。
自分で自分を大切にして、一人で居ても満たされた状態で居られるように取り組んでみましょう。
また、日常生活の中で、恋愛以外にも楽しい人間関係や、居場所を作ることが、恋愛だけに依存しないためには重要です。
自分満たす時間を習慣化:
- 朝の散歩やヨガなど、心と体がリフレッシュする一人時間を持ってみましょう。
- 読書、料理、絵を描く、習い事を始めるなど、、、趣味の時間と仲間を持ってみましょう。
自分を褒める:
- 毎日、自分の良いところや頑張ったことを日記に書いてみましょう。どんな些細なことでも構いません。
自分で自分を認められるようになると、他者から過剰に認められたがらなくなります。
ステップ3.健全なパートナーシップを学ぶ
恋愛依存の人は、無意識のうちに「ダメな相手」を選んでしまう傾向があります。
- モラハラ・束縛が激しい人
- 都合のいい時だけ優しい人
- いい時と悪い時の落差が激しい人
いつもなぜか、こんな人を選びがちになっていないでしょうか?
こういう人との恋愛を繰り返すことで、男(女)の人とはこういうものというレッテル貼りまでしてしまいます。
ですが、男(女)がこういうものなのではなく、自分が選んできた人がそういう人ばっかりだっただけで、そうでない人もいるということを知ったほうがいいですね。
具体的には、幸せな恋愛をしている、夫婦関係がうまくいっている人の話を聞いてみたり、パートナーを観察してみましょう。
何事も、知るというの第一歩です。
ステップ4. 自己肯定感を高める
自己肯定感が低いと、
- 私は愛される価値がないと思い込んでしまう
- もっと頑張らなきゃと尽くしてしまう
- 不健全な恋愛でもこれが私にふさわしいと思ってしまう
自分がそう思っているから、そういう相手を選ぶし、そういう相手との関係を継続してしまいます。
自己肯定感とは、「何かが出来ても出来なくても自分は大切な存在である」と感じられる状態のことですが、そういう状態を感じられていれば、
大切な存在である自分を大切にしてくれない相手と一緒にいるという選択をしなくなります。
ステップ5.専門家のサポートを受ける
愛着の問題は根深い問題でもあり、一人ではアプローチできない心の深い問題も関わってきます。
決して、「意思の弱さ」ではありません。
一人で頑張ろうとすることが、回避につながり逆効果となってしまうこともあるので、心理カウンセリングやセラピーまど、プロのサポートを受けてみてください。
恋愛依存を乗り越えた人の体験談
Aさんのケース(40代女性)

私の場合は、見捨てられ不安がとても強くて、仕事ではいつもサバサバしていて、はっきりものを言えるタイプなのですが、恋愛になると、「相手に見捨てられたらどうしよう」という気持ちが強くなってしまって、いつも相手の顔色を伺っては、自分の気持ちではなく、相手が求めている答えはどれだろう?って探していました。
恋愛の初期ってどんな人でもある程度は楽しいものだと思うんですけど、関係性が長くなってくると、自分に無理が重なって、どんどん疲れた顔になっていて、周りからも心配されました。
周りの人は、仕事をしている私のイメージしかないので、なんでこんなに恋愛に振り回されて、自分に自信を無くしているのか理解できないって感じで、何を相談しても「そんな人別れたらいいじゃん」って言われるんですけど、それが出来ないから悩んでいるので…そのうち、周りが私に愛想をつかしてしまって、どんどん相談できる場所もなくなっていました。
今は、前の彼とは別れて、新しい彼がいますが、あんなにあった不安感がなぜかなくなりました。安心できる恋愛って初めてなので、少し戸惑いもありますが、おかげで今は、仕事にも邁進出来ていて、恋愛も仕事もいいバランスで楽しめています。
こうなってみて初めてわかることですが、以前は恋愛依存だったんだなぁって思います。その時はそれが普通と思っていたんですけど、本当に抜け出せてよかったです。
こんな行動はNG!恋愛依存を引き起こす行動
恋人の理想になるために努力しすぎる
→「自分がこうなりたい」ではなく、「相手の求める私」になろうとすることで、どんどん自分を見失っていきます。健全な相手であれば、ありのままのあなたを愛してくれますし、あなたを無理に変えようともしません。
仕事・趣味を捨てて恋愛に全力投球
→恋愛だけが生きがいになると、相手に依存しやすくなります。恋愛以外の仕事や趣味も同じように大事にしてください。また、あなたが仕事や趣味を大切にしていることを、面白く思わない相手であるならば、一度関係を続けていくべきかどうか立ち止まって考えてみてください。
一人で解決しようとする
→恋愛依存は意思の問題ではなく、心の仕組みが関係しています。
一人で抱え込むことで、依存関係も進みやすくなります。無理せず専門家のサポートを活用しましょう。
まとめ:恋愛依存を乗り越えてもっと幸せな人生へ
- 恋愛依存を克服するために大切なのは、「恋愛=幸せ」ではなく、「自分の人生を大切にすること」
- 「恋愛がすべて」から「恋愛も大事だけど、自分の人生も充実している」 へシフトする
- 「愛されるために頑張る恋愛」ではなく、「お互いを大切にし合う恋愛」を目指す
恋愛依存は「自分の人生を大切にすること」で改善できます。 「恋愛に振り回される生き方」から抜け出し、「自分の幸せを最優先する生き方」を手に入れてください。
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